右ひざ靭帯断裂(その2) [cure/health]
1月6日、
N動物整形外科病院で
順番を待っている華です。
神妙かつ不安げな顔を
していますが、
実は、不自由な足でも
「くんくん探索したい!」
ーーとウロウロ。
整形外科専門病院、しかも休み明けとあって
大混雑が予想されました。
事前問い合わせのアドバイスに従い、
華姉が先に病院に行って受付(カルテ記入)を済ませ、
次にホームドクターに寄って最近の血液検査などの結果や
ここ数年に撮ったレントゲン写真などの一式をいただいて(預かって)、
華とリスボンを迎えに戻り、診察が始まる時間に合わせて再び病院へ。
まずは、人間で言えばいわゆる問診です。
持病やこれまでの病歴(+手術歴)、
現在、飲んでいる薬について、
また、
今回の状況(いつ・どんな状況で…という客観的情報)を詳細に尋ねられたあと、
華は先生に連れられて詳しい検査へ。
待つこと1時間少し。
診察室に呼ばれ、
院長先生から診断と今後について説明がありました。
レントゲン写真の結果から、
「右・前十字靭帯完全断裂」で「半月板を損傷」という診断。
さらに!
左の後ろ脚の前十字靭帯がすでに切れていたことが判明。
こちらは、それほど遠くも近くもない昔のことらしく、周囲の筋肉が
今は線維化して固まり、慢性の関節炎の状態だということです。
えええっ???
2011年12月31日
平和公園にて。
ガシガシ歩いていたけど、
すでに左脚(後ろ)の
前十字靭帯は
切れて、固まって
関節炎状態だったのね。。。
腫瘍を覚悟して脾臓を摘出したら
爪楊枝が刺さっていたり(2009年の年末)など
「意外性」が持ち味の華ちゃんですが、
靭帯が切れていたら、さすがに私たちも気づいたはず。
だって、
華は毎日、家の1階と2階を自由に行き来していたんです。
靭帯を切ってたら、階段は登れないのでは???
でも、事実は事実です。
これまでは
不自由な左脚を、右脚でカバーしていたのでしょう。
その頼みの右脚の靭帯が切れて、
今は、立ち上がるときも、方向を変えるときも、歩くときも、
関節炎の左脚に負担がかかっているーーー
それがわかりました。
2011年12月31日。
平和公園にて。
枯れ葉が覆う自然歩道を
うれしそうに歩いていました〜。
前十字靭帯断裂は、外科手術をすれば95%完治するそうです。
14歳でも、内臓に疾患がなく健康なワン子なら手術可能でしょうが、
現在の華は、
〝病気の総合商社〜〟な状態。
肝臓(胆のう)の数値が悪いのは以前からですが、
この日の血液検査では腎臓の状態がかなり悪いことも
判明してしまいました。
当然、全身麻酔の手術は不可能(相当ハイリスク)です。
なので
痛みの激しい10日間は、
肝臓&腎臓&腸炎に影響のない〝弱い鎮痛剤〟を飲みながら
安静に過ごす。
(安静にしすぎるのも腎臓に悪いので、
タオル等で吊り上げて補助しながら、少しは歩かせる)
その後、運動を制限しながら
2−3ヵ月をかけて、靭帯の周りの筋肉が線維化してくるのを待つ
ーーという「外科的処置をしない保存療法」になりました。
たとえ、引きずるような歩き方になったとしても、
華が、折り合いをつけて4本の脚で歩けるようになることが
当面の目標です。
2011年12月31日。
長久手町にある
立石池(周囲1キロ)の遊歩道で。
平和公園のあと、
2011年の〝歩き納め〟として
華が好きな場所を
ハシゴしました。
桜が咲く頃、
ここにお花見に来るのが
まずは目標です。
ちなみに、先生の説明やいただいた資料によると
「前十字靭帯断裂」発症の特徴 はーーー
●小型犬より大型犬で多く、とくに
シベリアンハスキーは発症の危険性が高い犬種
●15キロ以下の中型犬では、
7歳以降に靭帯が断裂する傾向がある。
●雄よりも雌での発生率が高い。
●(発生率で見ると)不妊手術を行っている雌は、
去勢していない雄の2倍も発症しやすい。
●右と左の膝関節の両側で断裂する頻度は31%前後
※片側の前十字靭帯断裂を起こした犬は
1年半以内に20−40%で
反対側の靭帯断裂が起こる可能性がある。
先生もおっしゃっていましたが、
華には該当するものばかりです!
(mixとはいえハスキーの血が入っているので)
説明の最後のほうで先生がおっしゃった言葉が
心に残りました。
先生のお宅にも12歳の大型犬(ゴールデン)がいるそうです。
「大型犬の13歳以上は、神様からのプレゼントがくれた時間ですから」
*1/21修正 先生の言葉が もっと柔らかい響きだったと思い、
二人の記憶をたぐりました。
華が、不安なく気持ちよく過ごせるように、
加齢からくる身体の衰えと折り合いをつけながら、
寿命を全うできるように。
そんな気持ちで接してあげなくちゃ
ーーーと、改めて思いました。
ちなみに、
華は1月5日(負傷当日)と6日(翌日)は
座るのも、寝そべるのも、立ち上がるのも辛そうで
トイレのシートですべって尻餅をついたりもしました。
そして、
2日間、一言も声を発しませんでした。
でも、7日(3日目)からは
〝お庭散歩〟のときに、門に向かって歩き
「お外に散歩に行きたい!」と意思表示。
さらに、小言(文句ともいう)も復活。
気持ちの方は早々と回復したので、ホッとしました。
つづく〜
な、なんですと・・・左もすでに切れていたとな!
華ちゃんが我慢強くて飼い主も気付かない~
手術が出来ない体なのね・・・小さいハスキーで、ある意味ホッとしたけどね。
これハスキーに多い病気なんて・・・全部当てはまるし~
姫路の先生のブログに書かれてたけど
動物の場合「外傷」により靱帯が切れることは少なく、切れた靱帯の再建はほとんど行われない。
「変性」という慢性疾患の末に靱帯が切れるため、再建以外の方法で膝関節の安定化を図るのだ。
って事で、華ちゃんの靭帯は固定して安静なのね。
これから関節炎の持病も増えちゃって、冬は暖かくしてね。
お大事に・・って華ちゃんが納得して大人しくしてるといいけど~
「大型犬の13歳以上は神様がくれた時間」 重いわ~
by ジョナ (2012-01-21 16:57)
☆ジョナさん
脳や神経の影響による麻痺ではなくてある意味ほっとしたのですが、
何が驚いたって、左脚のレントゲンですよ!
いつの頃からか左脚を少し引きずるような歩き方をしていたし、
特徴である「脚を投げ出すような座り方」もしていたので
いちいち思い当たることはあるのですが、
鳴くことはもちろん、左脚を上げて歩くようなこともなかったはず・・・
ホームドクターも思いっきり首を傾げていました。
そうそう、このじん帯切断は、何かがきっかけの外傷ではないんですよね。
ある意味、老化と犬種独特のものらしいです。
年の割に歩かせすぎたとか、走りたいときに制限しなかったことを悔やんでいたのですが、
先生から「それは関係ない」と言われて少し胸の痛みが軽くなりました。
肝臓も胆のうも、胃腸も、腎臓まで悪くって
見た目は元気なのに確実に人生のはるか先を行っているな、と実感させられた私たちに向かって先生が言った言葉。
「神様のプレゼント」の時間を、楽しく、幸せに、苦しまずに過ごさせてあげたいです。
・・・でも、まだ走っちゃダメなのに、走りたがるから困る。。。
by 華姉 (2012-01-22 18:59)