アスリートな華 3 ~華が犬ぞり!?~ [アスリートな華]
Text by華姉
2003年8月、妙高高原(新潟)のバイクジョアリング大会も終わり、
秋には、いつものように八ヶ岳南麓に旅行に行き、
華と私たちの日常は過ぎてゆきました。
そして、いよいよ
冬の犬ぞりシーズンを前に、
稚内大会の他にも観戦に行けそうな大会を探して、
スケジュールの調整に励んでいました。
【注】地元民でもないのに、犬も連れずに飛行機や新幹線使って
犬ぞりレースを観に行くおバカは、まずおりません(…と
いうことが後になってわかりました。
そうです、
その時はまだ、犬ぞり大会はあくまで “観戦” するものでした。
そんな中、名古屋からも犬ぞり大会に参加している女性がいる、
という情報を思い出し、
「練習ってどうやっているんだろう?」という興味もあったので、
その方のHPを通じて、思い切ってメールを出してみました。
お得意(?)の
「決して怪しい者ではありません」から始まるメールです(笑)。
でも、今思うと、やはり充分怪しいです。
結果的には、このメールが
更にもう一枚のドアを開けることになりました。
「練習が見てみたいです」という怪しいメールに対して、
その方——nojiさんから、
「よろしければ、華さんも一緒にどうぞ」というお返事。
2004年1月のある日、木曽川の河川敷に、
華ともども、出かけていきました。
どこまでもまっすぐ伸びる河川敷の堤防で、
noji家の3頭と、M橋家の2頭のアラスカンマラミュートは、
自転車で練習をしていました。
2004年1月 木曽川河川敷
nojiさんは、
アラスカン・マラミュートで
レースに出ています。
稚内の大会を観たり、
これまでにうかがってきた話で、
「走るモードの犬たちには、むやみに触ってはいけない」とか、
「走る前・後の食事や水の与え方にも、それぞれ流儀や工夫がある」とか、
妙に “頭の中の知識” だけが増えていた私は、
初めて見る練習の様子に興味津々。
華と一緒に見学していた私に、
「せっかく華さんも来たんだから、走らせてみようよ」とのお誘いが!
お散歩用ハーネスに、M橋さんの自転車をつないで、
私が華の前を走って、
名前を呼びながら走らせてみることにしました。
すると・・・
形ばかりの「スリー・ツー・ワン・ゴー」の合図をしてみたら、
なぜか「ゴー」に反応して、前に向かって走り出した華。
走り出したら止まりません!
先導するはずの私は、あっという間に置いていかれ、
「待って〜〜」状態。
……おいおい、どこまで走って行くんだよ?
結局、私が追いつく前にM橋さんと華はUターンし、
スタート地点に戻って来ました。
M橋さん曰く、
華は、後ろを気にせずに、まっすぐ前に走れる犬とのこと。
( ↑ お散歩で人間の横を歩かせるしつけができていないことが、ここで生きた?)
さらには、
ラインにテンションがかかると(=自転車やそりと犬をつなぐ紐がぴんと張っていると)
止まらずに走り、
ラインが緩むと、スピードを緩めて走ったそうで、
その反応は、「そり犬の資質として、非常に大事なもの」とのこと。
華が、“そり犬の資質として、非常に大事なものを持っている” ———
これこそが、“私をその気にさせた運命の一言” でした。
木曽川河川敷。
「ハスキーMIX」と伝えてあったものの、
あまりの小ささに
nojiさんも、最初は唖然とされた様子。
M橋さんの言葉で、すっかりその気になった私を、
さらに後押ししてくださったのは、nojiさんでした。
雪道ドライブの不安は、同乗させていただくことで解消。
そりはnojiさんのものを貸していただけることに!
お互いのスケジュールと、初心者が出やすいレースがあることを考えて、
3月初旬の越後湯沢(新潟)の大会にエントリーすることにしました。
nojiさんから私に出された宿題は、
華を「スリー・ツー・ワン・GO!!」の合図でスタートさせることと、
何より、私・華姉の体力づくり。
華は、ハスキーの血が確かに入っている走りをするとはいえ、
やはり小柄ですから、マッシャーのキックが負担を軽くします。
※1頭引きは、マッシャーがそりを押しながら、
いかに片足でコース(雪道)を蹴って走れるかが勝負なのです。
マッシャーが、犬の負荷になってはNGなのです。
2004年1月18日
約1ヶ月半、毎週末、
近所の河川敷で、
スタート練習&まっすぐ走る練習に
明け暮れました。
※これもホントに偶然ですが、
名古屋といえども広いのに、
nojiさんの家とウチは
同じ区内で、しかも車で5分の近さ!
運命だ〜。
華と暮らして6年目、
濃密な信頼関係を実感した日々————。
そり用のハーネスも購入しました。
華は、体は小柄なのですが、
胸囲はハスキー並みに厚いので、
ハスキーサイズのものを手縫いで縮めてアレンジ。
このハーネスを、華につけるー外す練習から始まり、
お散歩用のハーネスとはテンションのかかる位置が違うことを覚えさせるため、
ロングリードをつないで、
ひたすらスタート・ダッシュの繰り返しです。
華も、だんだん
「スリー・ツー・ワン・Go!!」のカウントダウンに反応して、
耳を後ろに倒すしぐさ(=マッシャーのコマンドを意識する)を
見せ始めました。 うん、よしよし。
練習を見に行っただけのはずが、
あれよあれよという間に、
「犬ぞり大会出場」を決め、準備も進めることになった私……。
こうした泥縄練習を経て迎える、初めての雪国遠征。
果たしてどうなることやら・・・?
華姉さん
はじめまして、お名前は以前からNojiさんのところで目にしておりました。
昔から犬橇にあこがれながらなかなか実現できないで今日に至りました。もう無理かな?
そんなわけでとっても興味深く読ませていただきましたよ。
マラミュートのもん太と犬ぞりならぬ散歩の毎日ですが またひとつ楽しみにチェックするページ サイトにであいました。
どうぞよろしく!
by Noriko (2009-06-26 06:56)
華ちゃんのDNA、すごいですねぇ!!
うちの柴犬はリードがぐんっ!ってなったら、あきらめますから(笑)
by ぶう (2009-06-26 09:15)
☆Norikoさん
こんにちは。私もnojiさんのところでお名前拝見していました(笑)。
お越しいただき、ありがとうございます!
西海岸でしたか?雪には縁が遠いのでしょうか?
うちのばあい、犬ぞりは「憧れ」というよりは「まさか」でした。
6歳でしたし、小柄でしたし、考えもしていませんでした。
今思うと、運命の出会いがいろいろあったな~と不思議な感じがします。
まだまだ続きますので、また来てくださいね~。
励みになります!
by 華姉 (2009-06-26 19:57)
☆ぶうさん
DNAもあったんでしょうが、本文にも書いたとおり、しつけのできなさが・・・。
小さい頃から人の前を歩きたがる子で、前に人がいると抜かしたくってしょうがない様子なんです。
小柄なのをいいことに、前を歩かせることを容認していた結果がこれです。
しつけの教科書には、「基本のき」として載っていることが、できなくって・・・。
by 華姉 (2009-06-26 19:59)
お久しぶりです。
華ちゃんもう12歳ですか 早いね。
家は15歳過ぎました、姉妹2頭だけになりましたよ。
ギャングその他コギャルも居ますがね、コギャルのお陰賑やかになってます、今夜は遅いのでまたゆくっりと拝見させていただきます。
楽しみが増えました、リンクしてもいいかな?
by Tです (2009-06-26 23:38)
★Tさん、いらっしゃいませ!
Tさん(…何か変な感じです。××miさんと書きたくなる〜)にお会いしたのは運命だったなあと思います。
一歩踏み出すかどうかは、そのときの巡り合わせも大きいのだろうなぁと、しみじみ思うのです。
犬ぞり&自転車レースの話は、華姉が綴っていく予定ですので、これからも、いらしていただけると嬉しいです♪
リンクを張っていただけるとは嬉しいです! ぜひよろしくお願いいたします。
by リスボン (2009-06-27 13:45)
☆Tさん、お久しぶりです~!
Tさんとの出会いは絶対に外せないので、
勝手に登場させてしまいました。事後承諾ですみません。
今少しずつ振り返っていますが、
なんと言っても、本当になんとなく遊びに行った稚内が、
すべての始まりだったなあ、と思います。
もう、6年前ですね。
名古屋は3日連続30度を軽く超えています。
ハスキーたちにはきつい季節ですね。
by 華姉 (2009-06-27 13:52)